ずーっと話題の産学連携・学校連携多田 緑(東京都産業教育振興会 事務局長(東京都教育庁都立学校教育部計画担当)
都産振(東京都産業教育振興会)は、東京都の産業教育の振興のために活動している団体で、その歴史は古く、昭和30年に“実業教育70周年を契機に”設立されました。現在は、都内企業、専修・各種学校、専門高校、中学校などを会員として、それぞれの団体の情報交換や産業教育の啓発活動を主な活動としています。
産業教育の歴史って、本当にとてつもなく長いんだなぁ…と感じる一方、当時から学校教育と企業や社会の関わり方は課題となっていて、その部分は現代に至るまで少しずつ姿かたちを変えながら本質的なところは変えられずに来た、というじくじたる思いも感じるところです。
都産振では、近年、都立の工業高校や商業高校を対象に東京商工会議所と連携して、インターンシップや学校内での社会人講話の実施などの企業と連携した活動を支援しています。
また、専門学校や専門高校を会員の企業や他の学校の方に御理解いただき、教育内容の理解・啓発や進路選択や学校支援の一助にしていただこうということで、学校のウリやご苦労をお聞きして(できれば現地で生徒の様子を見て)意見交換を行う「産学懇談会」を行っています。高校を御紹介する際には、中学校の先生にも、専門学校を御紹介する際には専門高校にも参加いただき、毎回「こんな教育内容だとは知らなかった!」と好評をいただいています。
最近、こうした活動が少しずつ実り始め、特に、専門学校と専門高校の新たな連携が進んできたようにも感じています。最初は部活動単位の交流から始まり、中教審のWGで取り上げられるような教育内容連携、更には科目等履修など、お互いの強みを生かした活動が生まれつつあります。ここからどう育っていくのか、本当に楽しみで仕方ありません。
草の根・口コミ…と意外と馬鹿にできない効果があるかもしれない(!?)都産振。まだ入会してないよという都内の専門学校の先生方、ぜひ都産振のHP等をご覧いただければと思います!
お問い合わせはHPからお気軽に… → https://www.tosanshin.org/index.html
※他道府県産業教育振興会についてはそれぞれお問合せください。
(メールマガジン第10号(2021.8.30配信)に掲載)