専修学校
関係者向け

専門学校のことが知りたい

入学前に知っておきたいこと

専門学校とは?

全国で59 万人が学んでいる高等教育機関です。

専門学校(専修学校専門課程。以下、「専門学校」と表記)は、全国に約2,800校存在し、約60万人の生徒が学んでいます(令和2年度)。
専門学校は大学と同じ「高等教育機関」として整理されています。
修業年限は2年である学科が最も多くなっていますが、教育内容に応じて1年制から4年制までさまざまな学科が存在します。
一定の要件を満たせば、専門学校卒業後、大学院への進学や、大学・専門職大学に編入することも可能です。

高等学校卒業後の進学先として専門学校は、大学の次に多くの生徒を受け入れています。新規高等学校卒業者の専門学校への進学率は、2010年度以降横ばいに推移しており、2019年度は16.8%でした。長年にわたり、新規高等学校卒業者の15%超が専門学校に進学しています。

専門学校への入学資格は?

専門学校への入学資格は、高等学校卒業者や3年制の高等専修学校の卒業者、高等学校卒業程度認定試験に合格した者など「高等学校卒業程度の方」です。

専門学校の入学者選抜は?

専門学校の入学者選抜(入学試験)の方法は学校によって異なりますが、主に一般選抜、学校推薦型選抜、AO入試(総合型選抜)が行われています。多くの専門学校が様々な“学ぶための入り口”を設けているので、興味がある学校があれば調べてみましょう。

選抜の種類一例 内容の一例
一般選抜 書類選考→学科試験→面接試験で合否を決定。実技試験が加わる場合もある。
学校推薦型選抜 主に志願者の人となりや意欲・能力などを評価し、書類審査、面接、小論文、実技試験なども合わせて合否を決定。
AO入試(総合型選抜) その学校が求める生徒像に、志願者が合うか?を基準に合否を決定。志望動機や、入学後に学校で何を学び、将来どんな仕事をしたいかといったことを、面接などで見極める。

AO入試を行っている専門学校では、出願条件として事前のオープンキャンパスや説明会への参加が課されていることもあります。学校によって選考方法が大きく異なるので、入学を希望する専門学校の入学案内をしっかりと調べましょう。

社会人などの受け入れは?

専門学校の中には、リカレント教育の推進などを受けて、社会人を積極的に受け入れる学校が増えてきています。職業に必要な実践的かつ専門的な能力の育成を目的に“学び直し”を行い、実務に必要な能力の向上とキャリア形成を図るうえで、専門学校は最適な学習環境が用意されています。
また、資格取得を前提とした学科や職業実践専門課程の中には、教育訓練給付制度の対象として、教育訓練受講に支払った費用の一部が支給される講座もあります。これは様々な条件を満たす方に限られますので、詳細については教育訓練給付金制度のホームページをご確認ください。

専門学校の学費は?

学費には、入学金(入学時)、授業料、施設費、教材費、実験実習費などがあります。ただし、専門学校ごとに必要な学費の種類、金額は大きく異なります。各専門学校の入学案内をしっかりと調べましょう。

専門学校の生徒が活用できる支援制度は?

専門学校の生徒が活用できる支援制度には、主に、奨学金と高等教育の修学支援新制度、勤労学生控除があります

勤労学生控除は、一定の基準を満たした専修学校に在学中で、給与所得などの勤労による所得があり、合計所得金額が65 万円以下等の条件にあてはまる方が受けられる制度です。なお控除額は、所得税が27 万円、個人住民税が26 万円です(勤労学生控除を受ける場合には、在学する学校からの証明書の交付が必要です。在学中の学校が控除の対象になるかは、学校にご確認ください)。

奨学金については、各都道府県や専門学校が行っているものなど多くの奨学金制度が整備されています。特に利用者が多いものとして、独立行政法人 日本学生支援機構(JASSO)の奨学金があります。JASSOの奨学金の申込み手続きは在学している学校を通じて行います。なお、専門学校等への進学前に奨学金の予約をする制度(予約採用)もあります。予約採用については、現在在学している高等学校等にお問合せください。

また、令和2年度から実施されている高等教育の修学支援新制度は、世帯収入や資産の要件を満たしており、進学先で学ぶ意欲がある生徒に、「給付型奨学金+授業料・入学金の減免」のセットで支援するものです(詳細については日本学生支援機構のホームページをご確認ください)。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、ご家庭の経済状況が悪化した場合には、随時申請を受け付けているので、在籍している専門学校に御確認ください。

また社会人向けの支援制度として、教育訓練給付制度があります。これは一定の条件を満たす方が、専門学校の資格取得を前提とした学科や職業実践専門課程を受講した場合、そこで支払った費用の一部が支給されるというものです。これは様々な条件を満たす方に限られますので、詳細については教育訓練給付金制度のホームページをご確認ください。

このほか、例えば、入試で優秀な成績を収めた生徒に対し授業料を減免・免除する制度(「特待生制度」と呼ばれることがある)など、独自の支援制度を用意している専門学校もあるので、入学を希望する専門学校のホームページをしっかりと調べましょう。

日本学生支援機構のホームページ
高等教育の修学支援新制度のホームページ
教育訓練給付制度

大学とどう違うの?

専門学校は大学と同じ「高等教育機関」ですが、大学と異なるのは「実践を重視したカリキュラムにより、短い期間で、職業に必要な能力を修得できる」という点です。つまり、仕事に就くために必要な知識、技術、資格などの修得を通じて、あなたが早く「プロフェッショナル」になるためのサポートをしてくれる学校です。自立した社会人になるための基礎と、就職後に即戦力として活躍できる能力を身につけることができる場です。

学校種 特徴 修業年限
専門学校
  • 特定の職業に必要な能力を、実践を重視したカリキュラムで学習することができます。
  • 一般的に、企業などのニーズに応じた教育が行われるため、就職後に即戦力として活躍することが期待できます。
1年以上
(2年が多い)
大学
  • 幅広い分野の知識・教養を身に着けられると同時に、特定分野の学芸を深く学習・研究することができます。
  • 短期大学は、大学よりも期間が短いことが特徴です。
  • 専門学校に比べ、理論が重視されることや、教養科目が多いことが特徴です。
4年
(一部課程は6年)
短期大学 2~3年
専門職大学
  • 専門性が求められる職業を担うために必要な知識・理論・実践的スキルの両方を学習することができます。
  • 専門学校が実践を重視しているのに対し、理論・実践の両方を重視していることが特徴です。
4年
専門職短期大学 2~3年

※一部の課程は6年。

「職業実践専門課程」(文部科学大臣認定)とは?

専門学校のうち、企業などと連携しながら実務の最新知識・技術・技能を身につけられる実践的な職業教育に取り組んでいる学科を、文部科学大臣が「職業実践専門課程」として認定しています。
令和2年3月25日現在、1,037校(37.0%)、3,098 学科(41.3%)が、「職業実践専門課程」の認定を受けています。

※ ( )内の数字の意味:学校数については全専門学校数(2,805校)、学科数については修業年限2年以上の全学科数(7,496学科)に占める割合です(専門学校数・学科数は、令和元年度学校基本統計による)。

専門学校と似たような名前の学校(無認可校)との違いは?

専門学校は、都道府県知事、教育委員会などに認可された教育機関です。学校名に「専門学校」と入っていれば認可校ですが、「専門学院」「専門スクール」など似たような校名の中には無認可校もあるので、学校案内や学校のウェブサイトでしっかりと調べるようにしましょう。
また、一定の要件を満たすと4年生大学などへの編入学も可能となります。独立行政法人 日本学生支援機構の奨学金制度の利用国家試験の一部免除学割証明書や通学定期券が取得できるのも認可校です。無認可校の場合はこれらがすべて適用されません。学校選びの際に留意しましょう。

専門学校での学び・生活・友人

専門学校の学びの特徴って?

専門学校における学びには5つの特徴があります。

実践的な実習・演習により、プロフェッショナルとしての知識・技能が身に付く

多くの専門学校で、企業などと連携した実習・演習が行われています。また、国家資格などの取得を目的とする学校では、資格取得のカリキュラムに応じた長期の実習・演習が組み込まれています。各学校において、インターンシップ、現場体験実習やデュアル教育(学校での座学と、企業での実習を組み合わせて行う教育)といった実習・演習カリキュラムによって、プロフェッショナルとしての知識・技能を習得することができます。

同じ職を目指す仲間と出会える

専門学校の同級生は、同じ職業を目指す仲間であり、先生方はその道の先輩でもあります。同じ志向の仲間が身近にいることで、好きなことを仕事にするために学び、よりよい進路を選択するための環境が整っています。

きめ細かな教育・支援の体制がある

専門学校は、生活面、学習面のサポートがきめ細かく、高校までと同様に学級制や担任制をとる多いです。また各学校では、資格の取得や知識・技能の習得に向けて、授業ごとの小テストや放課後の補習などを工夫し、学修成果を担保しています。

自立した社会人になるための基礎を習得できる

専門学校卒業後の就職を見据えて、基本的な生活習慣に関する指導学習習慣の習得に向けた指導が充実しています。例えば、あいさつや遅刻・欠席時の指導の徹底などを通じて、社会人としての基礎を確実に身に付けることができます。

8分野から、身につけたい専門性が選べる

専門学校は、工業、農業、医療、衛生、教育・社会福祉・商業実務、服飾・家政、文化・教養、8つの分野に渡り、専門的な知識、技術、国家資格を含む多様な資格が取得可能です。

専門学校の学習支援体制は?

きめ細やかな教育・支援の体制があります

専門学校は、生活面や学習面のサポートがきめ細かく、高校までと同様に学級制や担任制をとる学校も多いことが特徴です。各学校では、資格の取得や知識・技能の習得に向けて、授業ごとの小テストや放課後の補習などを工夫し、確かな学修成果のためのしっかりとした教育体制が整っています。

専門学校ではどんな授業が受けられるの?

専門学校では、実践を重視したカリキュラムで、短期間で、職業に必要な能力を修得できることを目指しています。学校、学年、年度によってもカリキュラムは異なりますが、いくつかの学科のカリキュラム例を見てみましょう。

保育士を目指す学科のカリキュラム例(幼稚園教員・保育科 2年制)

※竹早教員保育士養成所のカリキュラム例。保育士資格と幼稚園教諭二種免許状が卒業と同時に取得できるため、卒業には下記科目のほかにも単位取得が必要であり、教科名も同校独自の名称を採用しているものがあります。

※(出典)一般社団法人全国保育士養成協議会 平成30年度保育士養成研究所 第2回研修会資料

自動車整備士を目指す学科のカリキュラム例(自動車整備科 2年制)

※日本自動車大学校のカリキュラム例。実際の企業での演習や接客実務などのカリキュラムも整っています。1級自動車整備士を目指す場合のカリキュラムは以下の通りです。

※各時間数は、二級整備士養成課程 2カ年を含む
(出典)自動車整備士養成施設の指定等の基準 国土交通省

技術者を目指す学科のカリキュラム例(情報処理科 2年制)

※日本工学院専門学校のカリキュラム例。プログラミングやアプリ開発、運用管理など、実社会で必要なスキルを効率よく身につけるカリキュラムになっていて、授業内容の多くはIT系の資格取得にも直結しています。

ファッションデザイナーを目指す学科のカリキュラム例(トップクリエイター学科 3年制)

※上田安子服飾専門学校のカリキュラム例。製作技術の習得だけでなく、個性に応じた創造力・表現力を育み、自身の世界観を表現できるクリエイターを育成します。

出会える仲間は?

専門学校の同級生は、同じ職業を目指す仲間であり、先生方はその道の先輩でもあります。同じ志向の仲間が身近にいることで、好きなことを仕事にするために学び、よりよい進路を選択するための環境が整っています。
また、専門学校は大学と比べて、社会人を経験した人の割合が7.2%と高く、様々なバックグラウンドをもつ同級生に出会えることも特徴です。

専門学校の学びについていけるか不安ー留年や退学は?

新型コロナウイルス感染症の影響により、経済的な問題で修学継続困難となる生徒が生じないよう、各専門学校では、授業料の納付猶予などの個別対応を行っています。実際、令和元年度と令和2年度を比較した調査資料によると、4月~12月の中退者数の割合は令和2年度のほうが少なく、また休学者数にも大きな変化はありませんでした。専門学校では一人ひとりの生徒に目配りができており、生徒の皆さんも安心して学びを継続する機会を得ています。
実際に、専門学校が経済的に困難な生徒を支援するために講じた支援措置の例を紹介します。

  • 専門学校全体の46.0%が、授業料の納付猶予・分納・減免以外に、学校独自の支援措置を行っています。
  • 専門学校独自の支援措置の内容は、給付措置(14.6%)、貸与措置(13.0%)、物品支援(27.8%)と様々です。

具体的な支援内容の例

  • 給付措置 一律または経済的に困難な生徒を対象に現金を給付/一人暮らしの生徒等を対象にした家賃や交通費の補助/日本学生支援機構や市町村の助成も活用した、クオカードや生協食堂の食事券、プリペイドカードなどの給付/オンライン授業受講費として、通信費や印刷代の給付
  • 貸与措置
    学校独自の奨学金の対象者や金額の拡充/無利子による貸付や、提携ローン等での利子を負担/食品や学校内で使える食券の提供
  • その他
    学校内や提携施設等でのアルバイトの斡旋/学生寮費の減額や、光熱費や食費などの一部無償化/実習費の減額や免除  など

専門学校で得られる能力・資格

卒業生から見た専門学校の魅力は?

専門学校卒業生から見た専門学校の魅力として、「専門性が身につく」、「好きなことを集中的に学修できる」、「資格が取得できる」が挙げられています。自分の興味・関心に合った、専門性の高い知識・技能・資格習得などについて学べることが高く評価されています。

専門学校の教育で伸ばせるスキル・能力は?

専門学校の魅力のひとつは、将来就きたい仕事などに関する実践的な知識・技能を短期間に習得できることです。実際、専門学校在学中に「専攻分野に直接関わる専門知識」、「専攻分野の関連領域の知識」について、「一定の成長を感じている」という卒業生は、9割を超えています。
また、「人との関係を大切にし、協調・協働して行動できること」、「困難に直面してもあきらめずにやりぬけること」、「仕事で求められるコミュニケーションができること」など、社会人としての基礎力を伸ばせていることも、下のグラフから分かります。

専門学校卒業生調査

専門学校から就くことができる職業は?

専門学校には、8分野の学科が存在し、分野によっては資格取得も可能です。

分野 主な卒業学科 卒業生の主な職業
工業分野 情報処理、土木・建築、電気・電子、自動車整備、ゲーム・CG など システムエンジニア、ゲームクリエイター、建築士、電気工事士、自動車整備士、インテリアプランナーなど
農業分野 農業、園芸、畜産、バイオテクノロジー、ガーデンビジネス、フラワービジネス、動物管理 など ガーデナー、園芸技術者、生花デザイナー、食品安全管理スタッフなど
医療分野 看護、歯科衛生、歯科技工、臨床検査、診療放射線、柔道整復、理学・作業療法 など 看護師、歯科衛生士、歯科技工士、臨床検査技師、診療放射線技師、柔道整復師、理学療法士、作業療法士など
衛生分野 調理、栄養、理容・美容、製菓・製パン、メイク、エステティック など 調理師、栄養士、理容師、美容師、パティシエ、食品衛生管理者、メイクアップアーティスト、エステティシャンなど
教育・社会福祉分野 保育、幼児教育、社会福祉、介護福祉、医療福祉 など 保育士、幼稚園教諭、社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士、訪問介護員(ホームヘルパー)など
商業実務分野 経理・簿記、秘書、経営、情報、観光・ホテル、医療事務 など 税理士、公認会計士、秘書、旅行業、ホテルスタッフ、医療事務員など
服飾・家政分野 和洋裁、服飾、ファッションデザイン、ファッションビジネス など ファッションデザイナー、パタンナー、スタイリスト、ファッションアドバイザー、マーチャンダイザーなど
文化・教養分野 音楽、美術、グラフィックデザイン、外国語、演劇・映画、通訳・翻訳、動物、法律行政、スポーツ など デザイナー、通訳、トリマー、公務員、司法書士、行政書士、スポーツインストラクターなど

専門学校の修了・卒業後の進路

「専門士」「高度専門士」って?

専門学校では、「修業年限が2年以上/総授業時数が1,700時間(62単位以上)/試験などにより成績評価を行い、その評価に基づいて課程修了の認定を行っていること」という一定の要件を満たした課程を修了すると、「専門士」の称号が付与されます。
また、「修業年限が4年以上/総授業時数が3,400時間(124単位)以上/体系的に教育課程が編成されていること/試験などにより成績評価を行い、その評価に基づいて課程修了の認定を行っていること」という一定の要件を満たした課程を修了すると、「高度専門士」の称号が付与されます。
以下の図のとおり、大半の専門学校の学科で「専門士」または「高度専門士」の称号が付与されていますが、入学を希望する学科がこれらを付与する認定を受けた学科かどうか、あらかじめ確認しましょう。

大学への編入はできるの?

以下の2 つの要件を満たした人は、大学への編入学の資格が得られます。
① 修業年限が2 年以上で、総授業時数が1,700 時間(62 単位)以上の専門学校の修了者 ② 高等学校卒業や高等学校卒業程度認定試験合格者など、大学入学資格を有する者
ただし、編入学できる年次や認定される単位数など編入学に関することは各大学が定めています。希望する大学の入試課へ問い合わせ、編入学に必要な手続きや書類等について調べておくとよいでしょう。なお平成28 年度は、1,500 名以上が大学に編入学し、学び続けています。

大学院への入学はできるの?

専門学校のうち、下記の4 つの要件を満たし、文部科学大臣が指定した学科を修了した人は、大学を卒業した人と同様に、大学院への入学資格が得られます。
なお、令和元年度は、400名以上の生徒が専門学校卒業後に大学院へ進学しています。

その他

新型コロナウイルス感染症の影響はどうなの?

専門学校は実習・実技の科目のウエイトが高いという特色もあり 、新型コロナウイルス感染症の感染が広がる中にあっても、感染拡大防止策を講じた上で、対面授業を実施している学校が大半です。2020年7月現在、 約9割以上の専門学校で、対面授業が実施されていました。遠隔授業を取り入れている学校についても、講義科目は遠隔授業で行い、実習科目は対面で行うといった、授業の内容に合わせて併用している学校が多く、どの学校も学生を第一に考え、本来の姿に近い形で教育活動を実施・継続していることがわかります。
感染リスクを抑えながら、教育活動の質を維持するために各専門学校の取組や工夫事例を、ぜひ動画でもご覧ください。