私は、この道を歩き出した2023.03.03
2月19日、新潟県で行われたオーデションイベントである「国際音楽・ダンス・エンタテイメント専門学校×音楽系プロダクション 原石発掘プロジェクト」と、2月22日に東京都で開催された調理の腕を競うコンテスト、「第38回グルメピック 全国大会」の2つのイベントに挑んだ専門学校生たち。彼らの生の声だけで、目標に向かって前進するひたむきな姿をお伝えします!
「好きなことを見つけた…!?」
~どうしてこの道に進むことを決めたの?
「7つ上のいとこの影響で小2くらいのときに少女時代とかBIGBANGとかを聞いて衝撃を受けたのがきっかけです。歌って踊れるK-POPのアーティストみたいになりたいと思ってこの学校のK-POPエンタテイメント科に進みました」(国際音楽・ダンス・エンタテイメント専門学校2年 阿部拓翔さん)
「高校から吹奏楽部に入部し、ファゴットを吹いていたのですが、楽器を演奏するよりも自分の魅力を出せるのは歌だと感じたので。今は、自分が歌うことでだけではなく、作曲の勉強にも取り組んでいます」(国際音楽・ダンス・エンタテイメント専門学校1年 高橋奏大さん)
「とにかくK-POPが大好き!本格的にこの道に進みたいと考え出したのは高2のとき。バトミントン部で頑張っていたのですが、部活もやめ、反対していた父も説得。大学進学も考えていたのですが、自分の進みたい道に行きたい!とこの学校に入学しました」(国際音楽・ダンス・エンタテイメント専門学校1年 岩村真奈さん)
「小さいころからケーキやクッキーを焼いたり、高校の時はお弁当も自分で作っていたので、自然とこの道を意識するようになりました」(群馬調理師専門学校2年 斎藤美音さん)(内閣総理大臣賞 受賞)
「小学校のころ、親に連れて行ってもらって、フランス料理のコースをレストランで生まれて初めて食べました。最初に出てきた料理がとてもおいしくて、さらに次は何が出てくるのかと、とてもワクワクしました。それ以来フランス料理が好きになりました」(華調理製菓専門学校2年 大迫琉生さん)(衆議院議長賞 受賞)
「台湾出身で、小中学校の時から共働きの両親のために料理を作っていたので、それを将来の道に生かせたらと思ってこの道に進みました」(服部栄養専門学校2年 SHEN YUNGCHAO(シン エイチョウ)さん)(参議院議長賞 受賞)
「祖母が2人とも料理やお菓子作りが得意で、とくにおせちなどの行事食が上手だったので、祖母のようになりたい!と憧れて調理の世界に進みました。高校時代は、製菓に興味を持っていて、オープンキャンパスに参加していましたが、和食の楽しさに気が付いて、和食の専攻に決めました」(宮城調理製菓専門学校2年 菊池くるみさん)(文部科学大臣賞 受賞)
「好きなことを続けるのは、難しい…」
~この道(ダンス、調理)を進むこと、続けることの大変さってある?
「ソロで踊るときは、比較的自由なのですが、複数で踊るときのダンスが一番難しいです。フリは合わせられても、ディテールを合わせるのって本当に大変で。細かいところまでぴったり、ダンサー全員で合わせるのって本当に至難の技なんです」(阿部さん)
「歌う時に、その曲の主人公になりきるのは、本当にむずかしいです。上手に歌うことはもちろんですが、歌詞やその曲の世界観を表現しないといけないので」(高橋さん)
「私が所属しているK-POP科は、歌とダンスの両方を学ぶのですが、ダンスが苦手で…。一人暮らしをしているのでバイトもしなくちゃだし、学校以外でのユニットでの活動もあるので、とにかく忙しいのですが、時間を作って練習しています。さらに今は演技も勉強中です」(岩村さん)
「多少、料理の経験はあるつもりで入学しましたが、周りとのレベルの違いに愕然。自分が思い描いていた料理の世界との差にも挫折しかけましたが、早く、みんなに追いつきたい、負けたくないという気持ちで頑張ってきました」(斎藤さん)
「台湾の高校を卒業後に和食の店でアルバイトをしたことがきっかけで、日本で本格的に料理を学びたいと留学を決意しました。当時、日本語がまったく分からない状態で来日。来日してから2年間は日本語学校に通い、そのあと調理の専門学校に進学することができました」(SHENさん)
「左利きなので、右包丁にかえるようにと学校ではアドバイスを受けました。悩みましたが、やはり自分の料理を表現できるのは左包丁しかない、「左包丁で行こう!」と決めて練習に励みました。大変でしたけど、結果を出せてよかったです」(菊池さん)
「好きなことで負けたくない」
~今回のイベントや大会に、どうして参加したの? 今回のイベントや大会のために頑張ったことは?
「どんなに小さくても、とにかくチャンスをつかみたいので、オーディションは、タイミングが合えばできるだけ受けるようにしていて、今回もその一環です。今日踊った曲は、昨年、韓国で短期トレーニングした際に練習していた曲です」(阿部さん)
「今日は、イスラエル出身のアーティストの曲を歌いました。選んだ理由は、この曲が、今の自分の内面とぴったり合っていると思ったからです。英語と現地の言葉の両方の歌詞で、さらにメロディや音程が大きく変化する曲だったので、練習が大変でした」(高橋さん)
「普段からなんでもやってみたい、やってみよう!と思っていて、学校にあるラジオブースでMCをしたり、友人とユニットを組んでライブ会場でイベントに出演したりしています。とにかく自分に与えられたチャンスを逃したくないと思っています」(岩村さん)
「小中学生のころから家で料理の練習をしていましたが、高校生のころSNSでグルメピックを知り、選手が作ったフランス料理を見て、とても素晴らしいきれいな作品だなと感動しました。それで、自分もいつか、こういう素晴らしい賞を取りたいと思い、応募へとつながりました」(大迫さん)
「高校で3年間中国料理を専攻し、専門学校の1年時に製菓・西洋・中国料理を学びました。その中の中国料理が面白いと感じ、中国料理部門に応募しました。授業と和食店での調理アルバイトを両立しながら、毎日、朝と夕方に同じ課題で練習をしてきました」(SHENさん)
「自分の実力が知りたくて参加しましたが、予選を通過して全国大会を目指す時にもっと極めたいという気持ちになりました。あしらいの盛り付けにも時間が使えるよう、かつらむきなどの野菜も早く、かつきれいに切れるように何度も練習したうえで、今日の大会に挑みました」(菊池さん)
「28歳、自分はどうなっている…?」
~28歳、あなたはどうなっていると思う?、28歳、あなたはどうなっていたいと思う?
「とにかく28歳になっても、ダンスを続けていたいです。バックダンサーでもいいのでダンスに関わる仕事につけていたらうれしいです。メリハリとキレがあって、見ている人を楽しませるようなダンスをずっと踊っていけたら、と思っています」(阿部さん)
「壁は高いかもしれないですけれど、東京のメジャーな音楽事務所に所属して、デビューをして歌っていたいと思います。憧れは、柊人さんで、彼のように作曲もできて歌える人になりたい!」(高橋さん)
「歌も踊りも司会もバラエティーもできるマルチタレントになっていたいです。K-POPが好きなので、韓国から発信できるようなアーティストになりたいと思っていましたが、今、MCをやったりイベントで歌ったりといった活動をしている中で、日本からテレビにバンバン出ていたい!と思うようになっています」(岩村さん)
「両親も料理人で、料理人の大変さを知っているので、最初は私が料理の道へ進むのには乗り気ではなかったのですが、今では応援してくれるようになりました。日本で知識を積み、28歳のときには、本場フランスで、もっと幅広い技術や昔からの古典的な料理を学んでいたいです」(大迫さん)
「専門学校卒業後は、日本で懐石料理店に就職予定です。出汁で食材の味を楽しめる和食が好きですが、日本以外にもフランス、イタリアなどさまざまな国の料理も勉強したいと思っています。将来は台湾に戻り、和食をベースにした創作料理の店を出したいと思っています」(SHENさん)
「卒業後は、かき氷が有名で甘味や日用雑貨も販売しているお蕎麦屋さんに就職が決まっています。そこで働きながら、さらに料理の勉強をしていきたいと思っています。下積みとかも大変だと思いますが、料理業界に残っていて、自分のやりたい仕事に就いていたらうれしいと思っています」(菊池さん)
「もともとスポーツが好きで、バスケットボールをやっていましたが、専門学校に来て、自分の可能性の分野が広がりました。調理の分野でも知識が増えて自信も持てるようになりました。8年後も、諦めずコツコツと向上心を持って、挑戦を続けていたいです」(斎藤さん)
『国際音楽・ダンス・エンタテイメント専門学校×音楽系プロダクション 原石発掘プロジェクト』
国際音楽・ダンス・エンタテイメント専門学校が主催した、主に中高生を対象にしたオーデションイベント。今回が1回目で、東京からメジャー音楽プロダクションのプロデューサー9名を迎え、歌とダンス、ダンス、歌、の3部門にわかれてイベントは開催された。
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『第38回グルメピック 全国大会』
公益社団法人全国調理師養成施設協会が、全国の調理師学校に通う卒業前の学生・生徒を対象に行うコンテスト。日本料理、西洋料理、中国料理の3部門にわかれ、地区大会を勝ち抜いてきた53名の選手が、会場で課題の2作品を調理。味はもちろん、盛り付けなどの技を競う。
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