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確かな技術を学び、技術大会で金賞受賞!
高等専修学校の生徒が、ものづくり競技大会で力を発揮。2024.02.02

ものづくり大会へチャレンジ

年に一度開催される「若年者ものづくり競技大会」は、20歳以下の若者が旋盤加工やCADなどの技術を競う大会です。
茨城県日立市にある日立工業専修学校は、この大会の入賞常連校で、2023年に開催された第18回目大会でも、3名の入賞者を輩出しました。

この大会の「旋盤」職種で、金賞を受賞した機械科3年の後藤宙那(そな)さんは、この学校を選んだ理由を「自分はカリカリ勉強するよりは、体を動かして物を作る方が向いていると思ったから。ほかにも工業高校などを見学したのですが、実習場が広かったのも印象的で、この学校に決めました」と語ります。

8月に開催する大会に向けて、事前に校内でのセレクションもあり、そこで選抜されないと大会には出場できません。
「選ばれたからには、1位は絶対に取りたいと思っていました。周囲にも『絶対に金賞取るわ』と言っていたので、もうこれは後にはひけないなと(笑)。それもあったから、頑張れたと思います」(後藤さん)

全寮制で自分の力を伸ばす

茨城県日立市を見下ろす小高い丘に位置するこの学校は、創立1910年。日立製作所の創業者が、「事業の発展は人にあり」という理念のもと、産業と社会の発展に貢献できる人材育成のために、日立製作所の創業とともに設立。
生徒は、電気科、機械科、溶接科に分かれて技術を学び、卒業と同時に高校卒業の資格を得られるとともに、グループ会社への就職ができるとのことです。

特色の一つが、1年次は全員が寮生活を送ることです。
「寮生活は楽しそうだけど、親元を離れる不安もありました。でも実際に生活してみると、朝から夜まで一緒に過ごすので人間関係も密になるし、ワイワイ過ごすことができるのが寮生活の魅力かなと思いました」(後藤さん)。

部活動にも力を入れつつ技術を学ぶ

カリキュラムもさることながら、学校が力を入れているのが部活動です。
「全員がなにかしらの部に入ることで、規律や協調性といったことを身に付けてほしいと考えています」と語るのは教諭の細金敦先生。
後藤さんも、大会前は、部活動と大会に向けての練習との両立が大変だったそうですが、「前の自分だったら途中で嫌になったと思うのですが、そこを乗り越えられたのは、それまでのこの学校での生活、つまり仲間や先生と築いてきたものがあったからだと思います」と語ります。

2024年の春には社会人になる後藤さん。「学校に入学した当初は、原料から自分の手で形あるものができることに感動しました。今後は初心を忘れず、技能五輪という社会人向けの大会で金メダルを取ることが目標です」(後藤さん)。