専修学校
関係者向け

OBOG INTERVIEW地域の人たちとの調和を大切にした洋菓子店を経営

喜田 健一(きだ・けんいち)さん

パティスリー アンサンブルオーナー(ご所属は2019年12月時点の情報です)

学校法人中村専修学園 中村調理製菓専門学校

今の仕事の内容は?

自ら経営するパティスリーで、ケーキなどの生菓子や焼き菓子を提供しています。朝7時にはお店に来て前日に仕込んでおいた材料を元にケーキを仕上げ、9時半の開店に備えます。常時50種類ほどの商品を取り揃えていて、多ければ一日に約300個のケーキを作る日もあります。季節ごとの新しいメニューを考えるのもオーナーである私の仕事。営業時間中は接客を通じお客様との会話を楽しむのですが、そこで商品のアイデアをもらうこともあるんです。地元である福岡県の食材にこだわって、子供にも喜んでもらえるような気軽に楽しめるケーキを作ることを心がけています。 

今の仕事を選んだきっかけは?

小さい頃から洋菓子が大好きで、特にクリスマスに食べられるイチゴのショートケーキは、私にとって特別なものでした。「こんなに贅沢でおいしいものを自分で作って食べることができたら最高に幸せだろう」といつも考えながら、パティシエの仕事を夢見ていました。進路を考える際、学生時代にずっと続けていた剣道の道での進学を勧められ、一度は大学に進学したのですが、どうしてもパティシエの仕事が気になって仕方がない。親にケーキ作りをしたい気持ちを伝え、中退してパティシエの道に進むことにしました。

今の仕事のやりがいは?今後の夢や目標は?

ケーキを作る仕事は、本当に楽しいです。「今日の生地はふんわり焼けたな」「生クリームの角が立って我ながらきれいに塗れたな」、そんな小さな喜び一つで仕事のモチベーションは大きく高まります。一年を通して、クリスマスなどの季節ごとにオリジナルのケーキを考案したり、パッと閃いて試作したりと、常に新しいお菓子作りにも挑んでいます。産みの苦しみはありますが、待ってくれているお客様がいます。「おいしかった」と声をかけてくれたり、お気に入りのケーキを何度も買いに来てくれたりするお客様の顔が見えるのが、何よりのやりがい。そうやって誰かに喜んでもらえるのは、この仕事の一番の醍醐味だと思います。

卒業した専修学校を選択した理由は?

地元・福岡で製菓が学べる専門学校を探したときに、製菓技術科ができて3年目の中村調理製菓専門学校のことを知りました。アルバイトをしていたレストランの方に相談したところ、基礎から身に付けて本格的に製菓の道に進みたいのであればぴったりの学校じゃないかと言われ、飲食関係の方の意見なら間違いないと思い、入学を決断。志望理由を聞かれたときは、ほかの同級生が「ケーキを作ると家族が笑顔になる」「周りを喜ばせたい」などと話すのを聞いて、「ケーキ好きという自分のために入学したけど大丈夫かな」とちょっと心配したのを覚えています。

専修学校時代の思い出は?

中村調理製菓専門学校での2年間は毎日何をしていても楽しくて、休むのがもったいないと思うほどでした。特に私はお菓子を作った経験がないまま入学したので、道具の使い方から製菓技術まで、学ぶこと全てが新鮮でした。
お菓子作りは奥が深いので、今思えばもっともっと勉強しておけばよかったです。同じ志を持つ仲間と出会えたことも大きかったですね。同級生たちはいい友人であり、ライバル。刺激を与え合いながら、「厳しくともこの世界でやっていくんだ」と思えたのは彼らのおかげです。また、学生時代に教わった先生がまだ学校にいらっしゃるので、職場が変わるたびに報告や仕事の相談をしています。

学校での学びが活かされている仕事の場面は?

特に印象に残っているのが、「製菓理論」の授業です。材料に対して砂糖の量が変われば仕上がりがどう変わる、といったことを学ぶもので、新しいお菓子を考える際の基礎になっています。

2021.03.09

学校法人中村専修学園 中村調理製菓専門学校
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