OBOG INTERVIEWできるカタチを見つけ、患者さまが望む生活を叶えられる作業療法士でいたい。
上之原 由佳(うえのはら ゆか)さん
作業療法士 (医療法人讃和会 友愛会病院 勤務)
大阪リハビリテーション専門学校 作業療法学科
今の仕事の内容は?
現在は作業療法士として、回復期リハビリテーション病棟で、理学療法士や言語聴覚士などとチームになり、リハビリテーションを行っています。リハビリはマンツーマンで行うことが多いので、患者さまの思いを大切にすることを心がけています。
院内には、患者さまが作業療法を通じて作成された刺繡や絵画などの作品が多く飾られています。それらを来院された方に見て頂き、喜んでもらえることも患者さまにとっては嬉しいことです。リハビリテーションを通じてそんな喜びを沢山感じて欲しいと思っています。心身の両面から患者さまを支え、目標に向かって歩む毎日です。
今の仕事を選んだきっかけは?
以前は福祉施設で、知的障がいがある子どもたちの支援に携わっていました。そこで幼児期を担当していた子どもが成人したときに、上手く歩くことができない姿にショックを受けました。幼少期からつま先立ちで歩いていたことが影響しているのですが、それに気づき早期からリハビリを行えなかったことが悔しかったです。そのことがきっかけで「リハビリの知識を持ち、精神面と身体面のいずれからも支援できるようになりたい!」と思い、作業療法士を目指すことを決意しました。
今の仕事のやりがいは?今後の夢や目標は?
患者さまが望む生活をめざし、心身の様々なアプローチからリハビリを支えるのが作業療法士(OT)です。患者さまが実現したいことがあっても、障がいや病気によって思うように出来ないのはとても辛いことです。しかし、それを初めから不可能と捉えるのではなく、小さなことから変えていき、少しずつ本来やりたいことを目指していきます。例えば通常の料理が困難であれば、道具や姿勢などを変えることで可能なカタチから始めます。その結果「家族においしい料理を作ることができた!」と言ってもらえると自分事のように嬉しくなります。また、退院後に「障がいがあっても地域で役割をもって生活できている」と報告してくださる元気な姿は、何より励みになります。
卒業した専修学校を選択した理由は?
「通勤通学に便利」「3年間で国家資格取得が目指せる」「夜間」が他にない魅力でした。実際、久々の勉強は想像以上に大変で何度か投げ出しそうになりましたが、先生や仲間のサポートで乗り越えられたと思っています。
専修学校時代の思い出は?
様々なバックグラウンドを持った社会人学生が集まっていて、みんなで助け合い、刺激し合いながら学べる環境があったことです。異業種から作業療法士をめざす方に刺激を受けたほか、学生の境遇が異なるからこそ多様な意見を聞くことも出来ました。カリキュラムは実践的で実習も多く、自分がめざすべき作業療法士の姿を徐々に固めていけました。
学校での学びが活かされている仕事の場面は?
学校では、統合失調症の方に対人スキルなどを訓練するソーシャルスキルトレーニングや、障がいがある就労者へのジョブトレーニングの現場を見学することも出来ました。その他にも(同法人)医療大学の海外ボランティア実習(国際リハビリテーション)に参加しました。そこでは海外の福祉施設の見学があり、言語が通じない海外の方とのコミュニケーションの取り方を経験しました。その時の学びが失語症の方と接するときに役立っています。
2021.10.26
大阪リハビリテーション専門学校
大阪市北区天満1-17-3
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